第25章 自己紹介は「愛してる」
これから自己紹介をするようだ。
ナルトはカカシのことを教えて欲しいと言った。
(ま、普通は先生から挨拶するよね…でも…)
『絶対カカシは自分のこと言う気ないよねー…』
「あ……オレか? オレははたけカカシって名前だ。 好き嫌いをお前らに教える気はない! 将来の夢…って言われてもなぁ…。 ま!趣味は色々だ………」
さきの予想通り、名前以外の一切を教えなかったカカシを三人は不審な目で見ていたが、カカシの合図でナルト、サスケ、サクラの順に彼らは自己紹介を始めた。
ナルトは火影になることが夢の明るいラーメン好きの男の子。
サクラはサスケに恋する女の子。
サスケは復讐と一族の復興が野望の男の子。
カカシの言う通り個性的でまとまりのない感じはさきとしても否めないが、私は三人とも信じてるからね!と、さきはこっそり熱い視線を送った。
「…待てよカカシ……? お前、オレたち以外の下忍に知り合いはいるか?」
突然サスケがカカシに質問をした。
「ん? どういうことかな?」
「夜野さき…のことを知ってるのか?」
「ん? 誰だってばよそれ」
「オレの姉貴分みたいなもんだ。 何度かアイツの口から“カカシ“という名を聞いたことがある。 それはお前のことなのか?」
(げ…そんなこと今聞かんくてもいいのにサスケくん…)
確かに、さきはたまにカカシの話をサスケにしていた。
一緒に住んでることは言ってないが、自分の先生だって事やとても大切な人だってことも。
「あぁ。よく知ってる。 オレの一番大切で、愛している女性だよ。」
カカシは笑顔で答えた。