第22章 卒業試験
『あ、試験といえば、私今度の中忍試験受けようと思うんよね』
「え、四月と五月の?」
木の葉の里では毎年、年に二回、中忍試験が行われている。
今年の第一回目の開催は四月と五月。
他里の忍も受験の為に訪れ、選ばれた忍のみが下忍から中忍へ昇格することができるのだ。
「中忍試験か... ま、お前の実力なら問題ないとは思うけど、死者も出るかなりキツイ試験だから...無理はするなよ」
『分かってる。 はやく中忍になりたいんよ。 今でこそ火影様が采配してくれて、カカシとの任務もたまにあるけど... もっと難しい任務を普段から私もできるようにならんとね。 カカシのレベルに追い付くにはなかなか時間もかかるけど...もっと力になりたいし。』
「......別に自負するわけじゃないけど、オレと一緒にお前が任務に行けるって時点でその実力は認められてるんだよ。 特に火影様にはな。 お前の力は既に中忍レベル以上に達してるさ。それに、心配しなくても力になってるよ」
カカシは優しい笑顔をさきに向ける。
(それでも私は強くなりたいよ。)
勿論里に貢献するためというのはあるが、自分自身と、カカシのためにも...彼女はそう思っていた。