第17章 Girls' Talk
事の顛末を話したさきは、食べ切ってしまっているみたらし団子の串を無意識にギリギリと噛み締める。
「...それもうお団子ついてないわよ」
『はっ!あれっ?ほんまや』
紅に言われるまで上の空でいたさきに、紅とアンコは顔を見合わせて「はぁ」と大きな溜息をついた。
「ねぇ紅...さきってば漸くカカシのことちゃんと意識しはじめたの?」
「...というより、実は意識して見てる自分に気付いていなくて、それをそのキスによって自覚してしまった...ってとこかしら」
「あーそれよきっと」
「カカシもやるわね~...私ちょっとビックリしちゃったわ」
耳談合を終えた紅とアンコは、それで...と顔を再びさきの方へ向ける。
「ホントに...あの冷静沈着なカカシがね~...全然想像つかないわ。 っていうかまず素顔なんて見たことないし。」
「私もないわね。 それで、どうだったの?」
『...か、かっこいいよっ... ほんまにビックリしちゃって... カチンコチンやったと思う、私』
あの至近距離での笑顔を思い出すだけで頬が再熱してくるのが分かる。
そして、あの柔らかい唇の感覚...
『あぁダメ私ダメやホンマにアカン... どうしようなんなんこれ~』
思い出せば思い出すほど、熱が込み上げてきて頭が爆発してしまいそうだ。
そんなさきに半分呆れ顔の二人は声を揃えて言った。
「... アンタの気持ちがどうかってことじゃない」