第11章 初任務
さきはその日、火影室へと呼び出されていた。
初めての任務のためだった。
『......こんな重要なこと、任せて頂いて宜しいのですか?』
「お主しか適任はおらん。 場所は分かるな?」
『はい...あの......具体的には何をどのようにすれば?』
「何も難しく考えんで良い。 全てお前に任せよう。 一週間後にまた報告を頼んだぞ。」
『......わかりました』
任務の依頼人は知らされなかった。
また任務の内容も大変アバウトで、しかも新人のさきひとりだけでの任務。
(カカシは、通常数人の班体制をとるって言ってなかったっけ?)
数日前に下忍デビューし、任務もしたことのないピカピカの一年生なのに、誰もお手本すら見せてくれないとはまさか忍ってめちゃめちゃブラックなんじゃ......と、まぁ少しずつ色んな不満が零れてくる。
しかし、「全て自分に任せる」と仰っていた火影様の言葉を信じて、不安ではあるが、これが私の下忍としての第一歩なのだから一生懸命やるしかない...とさきは現場に向った。