• テキストサイズ

【NARUTO】繋ぐ場所【カカシ】

第9章 Drunk Sweetie


 へ?カカシに彼女?...と、アンコの問いにキョトンとする。
(......そりゃ、勝手にすればいいとは思うけど......でもそうやなぁ...考えたこと無かったけど.......)
 さきは頭の中で、自分じゃない誰かといるカカシを想像してみた。
 .......


『.....んー...なんか嫌.........』


 というか、その前に想像したくないというのが本当のところだ。
 想像しかけてた謎の美女と立ち並ぶカカシの妄想をふるふると頭を振ってかき消した。


 それを聞いた紅とアンコは、何かを確信した様で、「今後のいい報告を待ってるわ~」と高らかに笑い、「女の友情にもう一度乾杯よー!」と、ビールをグイッと飲み干した。
 私もそれを合図にグイッと残りの酒を飲み干す。


(あぁ...結構きてる。やばいかも。一旦トイレに行こうかな...)
 と、酔いを隠しきれなくなってきていたところ、
「ストップ。ちょっと飲みすぎじゃない?さき」
 いつの間にか隣に立っていたカカシにおでこをピシッと叩かれた。


『あぅっ...そんなことないよ~!カカシも一緒に飲む?』
 せっかく楽しく飲んでいるのだから、カカシにも自分の事で気を使って欲しくなかった。
 だから笑ってごまかしたのに、
「だめ。ほら...そろそろ帰ろ。 外も雪が積もってきた。」
 と、先程額をぺちりと叩いてきた手が優しく顔の前に差し出された。


「おー雪か。今年は少し早いな......カカシ、そろそろ帰るか?」
「そーね。 もういい時間だし、明日は修行つける約束もあるからね。」
「そうか。気をつけてな。 さき、外は寒いから、ちゃんとコート着といた方がいいぞ」
『あ、うん、ありがとうアスマ。 また会おうね』
 差し伸べられたカカシの手を掴むと、グイっと軽々と引き上げられた。
 一気に体が近づくと同時に、酒と煙草の匂いの中から嗅ぎ慣れているはずのカカシの匂いが現れる。
 なんだかすごく、いい匂い......酔っているからだろうかとても心地よい安心感を覚えた。


「また連れてくるよ」
「じゃーねさき!またいい話聞かせてよ!」


 アンコの明るい声を最後に聞き、さきはカカシに軽く手を引かれて店を出た。

/ 641ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp