第9章 Drunk Sweetie
飲み会が始まって数時間たった頃、各々既に出来上がりつつあり、お酒はどんどん進んでいた。
「それで...実際どうなのよ?カカシとは」
「どういう関係?どこまでしたの?」
女性陣二人からはカカシのことを問い詰められていた。
『なんもないってば......一緒に住んでるだけ』
と言っても、今は家なしではあるのだが。
さきも、もうかれこれお酒は何杯飲んだか分からなくて、本当はもう既にぐらっぐらの世界にいるのにも関わらず、精神力でなんとか平然を装って座っていた。
「絶対嘘!!だって男女が同じ屋根の下よ?何も無いわけないでしょ~?」
「実際、こんな長い間、カカシが女性を連れてること自体珍しいのよ。しかも一緒に住むなんて考えられないわ~」
『え、どういうこと?』
「カカシは特定の人とつるんだりしないってことよ。女の子なら尚更ね......ほら、難しい性格してるじゃない、アイツって」
「あの見た目と才能と実績だからね~! ...まぁ里の若いくノ一はカカシにメロメロよ! でも全然相手にしないのよ、カカシのヤツ。 どんなに可愛い子や綺麗な子がアプローチしても得意の笑顔でかわしちゃってさ~」
『ふ~ん。 カカシってやっぱモテるんやねぇ... でも、カカシが難しい人とは私は思わんかったよ? 共通点も多いし、何かと似てるとこあるからさ...』
それを聞いた紅とアンコは一瞬驚いた顔をしたものの、目をくっきりと細めて微笑むさきを見て、その言葉に納得した。
「...なるほど、それが奴を射止めた理由ってわけね」
「あーなるほどー。 確かにさきみたいにカカシの前で飾らない子って珍しい。 ビクビクもしないしねー。 アンタたちがお互いに似てるって感じてたなら、自然と引き合ってたわけか~。」
「そういうことね~。さき、カカシのことこれからも頼むわよ?」
『や、でもそんなんじゃな...』
二人の会話が、自分たちのことをどこか勘違いしているような気がしたさきは慌ててそれを否定しようとした。
「じゃぁ、カカシに彼女ができてもいいわけ?」