第16章 その体のどこに 薄桜鬼 沖田総司 悲恋、ほのぼの
僕が入る隙間を探す。
16.その体のどこに
「もぉ、はじめさんなんて知らないっ!!」
ちゃんに茶屋に行こうと呼び出されて
一緒に来てみれば
どうやら、彼女は僕に恋の悩みを
相談したかったらしい。
何が悲しくて好きな子の惚け話を
聞かないといけないわけ?
心の中で悪態をつきながらも
付き合ってしまうのは惚れた弱みと言うやつだ。
まあ、頼りにしてくれてると思うと
それも悪くない、、のか?
「お姉さん、
これとこれとこれと
これとこれとこれ、、ください。」
店の品書きを指差しながら、
団子やらあんみつやら磯部もちやら甘味を頼む。
「ちゃん、そんなに食べれるの?」
大量の甘味が目の前に並んだ。
「食べれる!」
彼女は力強い目で俺を見る。
「あぁ、そう。
それならいいんだけど、、、」
ちゃんの迫力に負けるとは。
彼女は宣言した通り、それを次々と食べていく。
その小さい身体のどこにどうやって
あれだけ大量の甘味が入っているのだろうか?
「いっつも、任務任務任務任務。
一緒にお出かけしたり、
お買い物行ったりしたいのに。
なにより、そんなに根詰めて働いて
疲れないか心配なのに。」
ツンツンとあんみつをつついて呟いた。
「はじめ君、ね、、、」
団子をひと串手に取り
一つ目を口に含んだ。
たしかに彼は仕事バカだからなあ。
「ねぇ、ちゃん?」
「なあに?沖田さん。」
アンコを頬につけたちゃんが
僕を見た。
彼女の頬についたアンコを指で拭って舐める。
「僕にすれば?」
僕なら君とずっと一緒にいるし、
君のワガママ全部聞いてあげるのに。
ちゃんは
キョトンとした顔で僕を見た。
その顔がみるみる青くなる。
赤くなるならまだしも青くなるって
どう言う心境?
不思議に思って彼女の名前を呼ぶと
「ちゃん?」
「、、き、ぼぢ、、わるぃ、、、」
ちゃんは今にも先ほど詰め込んだ甘味が
出てきそうな顔をしていた。