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彼は女たらしの悪い人【ONE PIECE】

第5章 波乱の揺れ




「ロー、お前さぁ……」
「ご清聴どうも、コラさん」

 コラソンがいることをすっかり忘れてたのか、聞かれてたと気づいたが「きゃー!」と悲鳴を上げる。ミノムシ状態のままソファに寝かせると、そのまま背もたれのほうを向いて丸まってしまった。恥ずかしさに耐えてるらしいが、リアルミノムシの真似にしか見えない。

「青春の邪魔すんのもどうかなと思ったけど、お前アレじゃジゴロだよ……どこで身につけたのあんなテク」

 ローの女癖の悪さを知らないコラソンがチクチク言ってくる。「コラさんの育て方が悪かったせいかな」とローはとぼけた。

「聞いたちゃん? こいつ普段は俺に育てられた覚えはないってつーんとしてるのに、悪いことは全部俺に育てられたせいにするんだよ。ひどくない?」
「ひどいと思う」

 ミノムシ状態で上半身だけ起こしたが全面的に同意する。

「もっとひどいことしようか?」

 ソファの後ろからの目尻にキスして脅かすと、金魚みたいには口をパクパクさせた。「ん?」と追加で鼻にも柔く噛み付くと、は闘志を燃やし始める。

「船長さんは本格的に悪い男の人だと思う!」

 なんか抗議されたが納得いかない。

「これに関しちゃのほうが悪いと思うけどな。むしろ全面的にが悪い」
「なんで!?」

 濡れ衣もいいところだとは騒ぐ。

「可愛いのが悪い。無防備なのが悪い。煽ってくるのが悪い。ほら、罪状3つそろったろ」
「あ、煽ってないもん」

 は必死に抗弁を試みるが、

「無自覚か。さらに悪いな」

 隙ありとばかりに唇にキスすると、ぷしゅんとの空気が抜けた。背後でコラソンまで真っ赤になって両手で顔を覆っている。ローは楽しくて仕方なかった。
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