第5章 波乱の揺れ
「コラさん大きいねー。傘さしても足が濡れちゃう」
「突然変異なんだよなぁ。父も母も小柄な人なんだけどね。俺と兄貴だけ、どういう訳かこんなに図体でかくなっちまって」
「お兄さんいるの?」
「俺よりでかいよ。もはや巨人レベル」
「巨人のお兄さん会ってみたい!」
「あんな奴会わなくていい」
コラソンに懐いてそのまま間違った道に進んでしまうを、ローは手を握って捕まえた。
「コラさん、そっち道、違う」
「うぇ!?」
「こっちおいで。コラさんについていくと遭難する」
「あうあう」
しょんぼりしながらコラソンはローの後ろをついてくる。そんなコラソンを気にしながら、もっと気になることがあってはローをうかがう。
「船長さん、巨人のお兄さん嫌いなの?」
「いいや? 早く死んでくれないかなと思ってるだけだ」
を怖がらせないように笑顔で言ったのだが、余計に怖かったのかは青い顔で固まった。
「あー……」
後ろでコラソンがため息をついている。おろおろとは助けを求めてコラソンを見た。
「ローお前、ちゃん怖がらせるなよ」
「別に怖がらせちゃ――」
どう見ても怖がっているの様子に、反省してローは「ごめん」と謝った。
「コラさんとは仲良しなのに、巨人のお兄さんとは仲悪いの……?」
「いろいろあってね」
ローの代わりにコラソンが答える。苦笑する彼に、も察したようだ。
「あ、あのね。私もお兄ちゃんいるよ!」
話を変えようとして、は変なテンションで話し始める。