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[鬼滅]甘さも過ぎれば毒となる

第2章 花客



その笑い声に気付いたらしい一番上の、黄色の少年と、ぱちり、と目が合う。ひどく、怯えたような色が見えた気がした。



「 な、に。この音、 」

「 だぁあ!いつまで乗っかってるつもりだ!! 」

「 ぎゃああ!痛い痛い!!!何してくれちゃってんの!!!頭打ったよ、俺!ねえ!!!割れてない?割れてない?? 」

「 病室で騒がないでください!!! 」



猪の少年が無理に起き上がってしまったせいで、三人の山は崩れ去る。と、同時に、激しい音。恐らく床に頭をぶつけたのだと思うが、あの音は本当に痛そう。笑ってしまった事が申し訳なくなるが、閉鎖的な空間がこう意図も容易く打ち砕かれてしまっては、気が滅入っていただけに笑うほかない。



「 す、すまない。走り出した伊之助を止めようとし、て ————— … 、花の、匂い? 」

「 花?花なんか何処にも、 」

「 伊之助はまず謝るんだ! 」

「 ……ふん。悪、くねえ、けど…、ゴメンナサイ。 」



頭を床に押し付けられた猪の少年は至極不満そうに言葉を紡ぎ出すが、その横で当人より謝罪してくれている緑の少年に、大丈夫だよ、と告げる。

病室に関しては私の決める事ではないのだが。それよりも、気になる事と言えば、
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