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暁の華【鬼滅の刃】

第4章 〝鬼〟という存在



いろはにほへと ちりぬるを

わかよたれそ つねならむ

うゐのおくやま けふこえて

あさきゆめみし ゑひもせす


平安時代に流行った七五調のいろは歌。字を覚えるために昔からよく使われてきた。

兄から文字を習おうってなった時。何故か私は何も見ることなく、スラスラのこれが言えた。聞いたことも見たこともなかったのに。意味も知ってた。

みんな驚いてた。でも、誰より私が一番驚いてた。


口が勝手に動いた。懐かしくて、愛しくて、涙が出た。



この感情を何と呼ぶのか、私は今でもわからない。


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