第1章 俺の友達が少ない件について
「なあ、数学のテスト……。」
「ふふっ、今日帰ってくるよ。」
「………あ”ー嫌だぁ。……また大目玉くらう。」
「あんなに教えたのに手応え無かった?
終わったあと何にも言ってなかったから
てっきり上手くいったのかと思ってた。」
オマケに頭も抜群によろしい。
世話焼きなせいもあって毎度兄ちゃんに
怒られている俺に数学を教えてくれる。
「いや、前よりは全然良いけど……。」
「不死川先生の期待値が高すぎるか。」
「………はぁ。せっかく表彰されてもな。」
「それはそれだよ。大丈夫だよ。」
バシバシ。と背を叩いてくる力がとても強い。
それでも何となく不快ではなく
心強く感じるのはが
とても優しい人だからなんだと思う。
「お!!遅せぇぞっ!!
お前ら2人揃うとモーゼもビックリだな!!」
「へいっ!Mr,宇髄先生っ!!!
その通り!!誰とも目が合いませんでした!」
体育館について早々こんな感じで
宇髄先生とじゃれ合うのも定番の流れだ。
【 最強女子高生 】なんて見出しで
スポーツ誌にバンバンでるは
学校ではちょっとした有名人。
こんな明るい性格なのに
高嶺の花とでも思われているんだろう
基本的に遠巻きに___きゃーきゃー。言われるのに
本当に話しかけて来る人間はひと握り。
だから、強面の俺とが並んで歩くと
笑えるくらいに皆が避けて行ってしまう。
お陰で様で
”モーゼ組”なんてチーム名がつくくらいだ。