第13章 皆でお出かけする事にした件について
何とも楽しそうに盛り上がりながら歩く2人。
ソレを天元と玄弥は後ろから唖然と眺めていた。
「……に、兄ちゃん…楽しそうだな…。」
「派手に辛い……なんだアレは…。」
天元はどう見ても落ち込んでいる。ソレに同情した玄弥は天元を励まそうと、何とか絞り出したフォローを勢い任せに口にした。
このままこの面子で行動するのに1人がこの様子だと気まずすぎるという切実な願いも篭っているんだろう。
「……う、宇髄先生!!
あのブーツの方が確かに良かったと思います!!
の鞄の色と合わせたんですよねっ!!」
「………お前……本当に良い奴だな…!!」
その必死のフォローに目を輝かせた天元は__ガシッ。と抱きとめるとわざとらしく泣いた振りをしながら少し低めの声を出した。
「…お前の事を不死川弟と呼ぶのは辞めてやる。
今日からお前は玄弥だ。…派手に頼んだぜ相棒。」
「俺は元から玄弥ですよ宇髄先生。
そして離してください。180超えた男が2人
抱きしめあってるとか……本当にキモイです。」
ちょっと絵面が流石にきつい。マジでほんとにやめてくれ。そんな玄弥の気持ちは天元には届かないだろう。昼の任城映画よろしくひたすらふざけ始めた天元を物凄く嫌そうに対応する玄弥。
「…な…何だありァ……。」
「え、絵面キツイですね流石に。」
なまじ2人とも見た目が良いので絶妙に仕上がって見える。とても絵面がキツい…。振り向いてそんな事になっていた2人は、首を傾げながら車に乗り込んだ。