第6章 俺の友達が多分恋をしている件について
「となら普通に話せるし。」
確かに玄弥が”まともに1対1で話せる女子”は
何故かちゃんだけだ。
炭治郎がカナヲちゃんを紹介して握手した時なんか
一言も話せずに真っ赤になって固まった後
教室から謎の失踪を遂げる位には
爆笑するほど玄弥は”素直な思春期男子”だ。
そう考えると、確かに不可解ではある。
「じゃあさ、
ちゃんの事どう思ってんの?」
まさかとは思うが本当に異性の認識がはなく
”とてつもなく大切な友達”なのかもしれないと
もう考えるのを辞めて本人の意見を聞いてみると
モグモグと呑気に弁当を咀嚼しながら
まるで当たり前のように衝撃的な印象を呟いた。
「……おかん。」
「「「………お…おかん?」」」
何をどう思ったらそこに行き着くのか。
おお、ソレだそれ!!なるほど。なんて
自分の発言に納得しているこの”元モーゼ”は
いったい何を考えて居るのか謎でしかない。