第6章 俺の友達が多分恋をしている件について
彼女のイヤホンからほんのり聞こえた音楽は
”月光”であの見た目でクラシックなんて
何て素敵なんだーっ!!と思いながら
また”嘘つきの音”を鳴らす彼女に月の光は
良く似合うなぁ。なんてくさい事を考えた。
「……何だよ、…話したくねぇってことかよ。」
「(う、うわぁ……めっちゃ切ない音してる。)」
一方玄弥は恐ろしいほど悲しい音をさせて
しょんぼりと下を向いているものだから
昼休みにジュースでも奢ってやろうなんて
友達想いな事を考えながら
”玄弥は多分ちゃんが好き”何だろうと
いつも思っていることをまた繰り返し思った。