第6章 俺の友達が多分恋をしている件について
俺、我妻善逸は特別耳がいいものだから
割と色んな事を知ってしまい
小さい頃はめちゃくちゃそれで悩んだ。
何とか慣れたその癖は残念ながら
今もしっかり色々聞き取ってしまい
度々戸惑うこともあるんだ。
恋の音をさせる友人や特別に芽生えた野生児
不安になる程心配する親友に
嘘つきになのに優しい音のする可愛い彼女
俺が話せない理由の音をさせるド派手な男とか
たくさん色々分かってるけど。
結局の所音しか知らない俺は
他の皆と変わらないんだと思う。
多分それが全てでは無いから。
そんな自分が情けなく感じて
恋する友人を少し羨ましく思った
そんなある日の日常の話だよ。