第5章 俺は好きな女が手放せない件について
「て、天元さんの天元さん元気すぎない?」
「あ”ー、もう無理。我慢できねぇ!!」
「…ふふっ、しょうがないなぁ、急がないとね。」
結局出かける時間ギリギリまで甘えて
肌を重ねた俺は少し焦っての家をでた。
「……どうにもな。…手放せねぇなぁ。」
何でこんなにも好きなのか
もうその理由すらいくらでも思いついて
自分に乾いた笑いを送るほど手放せない。
「俺、別に女に飢えてねぇんだけどな。」
プレゼントだと嬉しそうに微笑んで
俺を綺麗だなんて言って可愛く強請る。
ずっと昨日の夜だったら良いのに何て
そんな女々しいことを考えて
やたらと眩しい朝日が本当に憎たらしく感じる。