第5章 俺は好きな女が手放せない件について
「なんだよコレ…派手に丸見えじゃん。」
「キャラ的にキスマークの1つ2つ
……………簡単に誤魔化せるでしょ?」
「(……寂しかったのバレたなこれ。)」
クスクスと笑う顔は優しさで溢れていて
自分が”離れるのが寂しい”なんて
女々しい事を思ったのが明らかにバレたと
そう自覚してしまいまた何も言えなくなった。
「あ、あれ?駄目だった?」
何も言わない俺に今度は本当に困ったのだろう
わたわたと慌て出して自分の付けた跡を
隠せないかうーんと、俺の服を動かして
一生懸命どうにかしようとしている。
「……その顔やめてくんねぇ?ヤりたくなる。」
その姿にの物だという証を
皆に見せびらかすのも派手で悪くないか
なんて浮かれた事を思ってしまえば
素直に欲しくなって馬鹿みたいに求めてしまう。