第4章 私は多分クソ女な件について
「………学校辞めろって、意味ねぇだろ。」
「普通に学校卒業して、大学行きたいんです。」
「…………やりようはいくらでもある。」
「…そこはもう口出し無しの約束でしょ?」
彼は身体を洗っていて私はお湯に浸かっている。
流石に天元は大きすぎて
一緒に湯船に浸かるのは窮屈だから
たいてい何時もこうやってかわりばんこ。
「……なあ、お前当てつけで
ちょいちょい敬語使うの辞めろよ。」
不機嫌そうに口を尖らせる姿は
何だか可愛らしくてついつい揶揄いたくなる。
「ふふっ、先生変な罪悪感でもあります?」
「ちげぇよ、罪悪感なんて今更だろ。」
そのままふろ場を出ていこうとする彼は
きっとこの後お茶を入れてくれるんだろう。
毎度毎度その流れだから
私はいつもソレに少しだけ甘えてしまう。
「私、ローズティーの冷たいのが良いな。」
「………切れてる物頼むなよ。」
「ふふっ、何時ものパターンかと思って。」
「その通りだ!!しっかり買ってきたよっ!!」
”あの時”天元が買ったものは私には何か
すぐに分かった。ちょうどお気に入りの
ローズティーが切れていたので追加を
買いにあのケーキ屋に来てくれたのだろう。