第3章 俺は何も知らなかった件について
「すっごい可愛いのは分かるっ!!!」
「確かに愛嬌ある子犬みたいな顔だ。
それにとても努力家なのは分かるんだ。」
「玄のすけは何ともねぇのか?」
「何ともないよ。……あぁけど………。」
「「「………けど?」」」
きっと気を使ってくれたんだろ。
をフォローする様な善逸と炭治郎に
こいつらはやっぱり良い奴だなんて思いながら
伊之助の問を改めて考えて見ると
俺は確かに一つだけに対してだけ
明らかに”不思議な感覚”を覚えることを
何故だか__ふっ。と思い出した。
3人の様にゾワゾワとか怖いとかではないが
よく分からない”謎”の感覚…時折それを感じる。
「……何か、たまに食ってみたくなる。」
恐らくソレが言い表すのに1番近い表現だ。
取り込みたくなるような
噛みつきたくなるような……。なんとも言えない
そんな不思議で不可解な…そんな感覚だ。