第13章 皆でお出かけする事にした件について
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「はー、もう数Cに手付けてんのかァ…。」
本棚の横にある机の上には理系の進学校でも2年の終わり辺りにするはずの参考書が置かれていて俺はそれをペラペラ捲りながら『(宇髄と一緒に部屋に入っていったが、当たり前に一緒に着替えるのかよ。)』と何だかんだ無性に腹が立った。
「……に…兄ちゃん…これ俺もやるの?」
もの凄く不安そうな玄弥に片眉が上がった。
「当たり前だろォ、ウチは進学校なんだ。
理系選択したらこの辺は3年の初めくらいだな。」
「(……俺が理系選択するのは決定なんだ。)」
文系でも確かに良いのだが、玄弥の資質的に将来を考えたら理系の方が選択肢が広がる。
にも、玄弥の数学嫌い(苦手)を治させる手伝いでもさせようかと思考をめぐらせていると、リビングルームのドアが景気よく開いた。