第13章 皆でお出かけする事にした件について
「………何よ、色気無いって言いたいの?」
「俺は見られても全然ヤる自信あるけど?
お前が”色気の塊”って今証明してやるか?」
「………意味わかんない。」
「だから、俺は傍に居てぇんだ。
本当にそれだけの話なんだ…分かってくれよ。」
本当に訳が分からない。そんな事を思いながらも抱きしめられれば暖かくて、ドアが開く気配がするまで私はずっと天元の腕の中で黙りこくっていた。
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「……の家…お洒落だな。」
「んー?何も無いだけだよ。
物が少ないと生活感なくてそう見えるんだよ。」
私と天元の着替えの為にやたらと近い私の家へ訪れると、不死川先生と玄弥は物珍しそうに私の本棚へと足を進めた。
「まあ、けど。本棚以外は
確かに”学生の部屋”にはみえねェよなァ。」
「うわ、参考書と…これ高校生じゃねぇよ。
よくわかんない難しい本ばっかりだ………。」
そんな二人の会話を聞きながら私は着替えをするためにドデカい本棚のあるダイニングを後にした。