第13章 皆でお出かけする事にした件について
「…なぁ……何かあったんだろ、不死川と。」
「ごめん、エッチした。」
直ぐに気が付かれるのは分かっていた。
不死川先生には申し訳ないが、きっとバレるし隠したくもないので素直に自白する。
「…………襲われたのか?」
「違う。ほぼ私が意地になって誘った。
不死川先生は絶対にそういう人では無いよ。」
昨日のアレは、確実に私が誘った。
誤魔化すつもりも無いし誤魔化したくもない。
この先の話の流れも考えてなるべく冷たくソレを伝えると、天元は私が弱い顔をして抱きしめてきた。
「………今日帰ったら…抱かせろよ。
怒れる立場でもねぇけど………辛い。」
この捨てられた仔犬の様な顔を見ると、どうしても離れがたくなるから私は顔を伏せて、昨日寝る前に決めた事を絞り出すように天元に伝える。