第13章 皆でお出かけする事にした件について
「……て…典型的な彼シャツだな、これ。」
明らかにソレだから少し恥ずかしいが
恐らく全く予想していないだろう玄弥は
いったいどんな反応をするのだろうか?
多分、可愛いんだろうな。
なんて思いながら皆の元へと向かった。
「………ド派手だな。俺のじゃないのが
本当に腹が立つんだが……悪くねぇ。」
そうか、玄弥よりこっちが問題だった。
マジマジと眺められるならまだ分かるが
今私は ガっ!唐突に捕獲され
両脇をもって、高い高いをされつつ
眺められている。…私は、猫か何かか?
「……本当隠す気ゼロだね天元。」
「もうバレてんだから良いんだよ。」
一応……人前だからやめて欲しいという意味で
バレてるとかそういう…。
いや、何だかもう何でもいい気もしてきた。
けれどとりあえず下ろしてくれたので
お目当てだった玄弥を見つめると
本当にベタベタな反応で思わずにやけしまった。