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君ありて幸福【鬼滅の刃/現パロ】

第2章 俺の弟がモーゼじゃ無くなった件について




「兄ちゃん…おかえり。」
「…おう、……ただいまァ。」


あんな事があっても毛玉を抱えて出迎えて
くれる玄弥は本当に”いい子”に育ったと思う。


「なぁ…俺ちゃんと友達居るから。」
「何だ、雌狸にでも聞いたのかァ?」


抱えている毛玉を奪い去って
そのままソファーに座ったら
何とも不安気に無い眉を下げてそう言われたので
明らかにあの”雌狸”が何か言ったんだろうと
自分の頭に青筋が浮かぶほど腹が立った。




「違う、教えてくんなかった。
正直意味もわかんないけど…その。
心配してくれてあんな事したのは
………流石に何となくわかったから。」


教えなかった。ということは
玄弥はあの女に問い詰めたという事だろう。

それでもソコは言わないのが何故なのか
サラサラ分からないが
きっと玄弥とは普通よりも仲が良いんだ
と分かってこれまた異様に腹が立つ。



「………お前あいつと仲良いのかァ?」

「俺が仲良いってより、
他と関わりが無いんだよは。」


”完璧過ぎる生徒”のは
職員室でも度々話題に上がる。

その中に生徒達が謙遜をして寄り付かないと
いうのもよく聞く話で、玄弥の言う
”他と関わりがない”はソレ何だと分かった。


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