第2章 俺の弟がモーゼじゃ無くなった件について
「……不死川玄弥ァ。75点。」
「…………はい。」
「何であと5点が取れねェ、ちゃんとやれ。」
何だかんだで少しづつ点数が上がっている玄弥は
に勉強を教えて貰っていると
嬉しそうに話していたのをフッ。と思い出す。
「。満点。」
「はい、ありがとうございます。」
流石に何となく気まずい空気を感じつつも
は何事も無かったかの様に
”当たり前の満点”を俺から受け取って
スタスタと自分の席に戻って行った。
「(……本当に腹が立つ女だなアイツ。)」
結局一日中そればかり繰り返し考えいた俺は
まるでモーゼの様に廊下の人混みを割って歩く。
きっと”玄弥はもうモーゼじゃない”んだろうな。
何て、少しだけ機嫌が回復したのに
玄弥と一緒にモーゼ組なんて
妙なチーム名で呼ばれていたは
”モーゼの理由”的に今回の件で恐らく悪化した
だろうと、また腹が立つ女のことを
思い出してしまって、結局また腹が立った。