第10章 突撃自宅訪問でパニックな件について
「…だ…大丈夫だ、分かってらァ…。
お前が割と今本気で怒ってんのも理解した。
とりあえず、気をしっかりもて。な?」
とりあえず口調からも本気で不本意が
伝わってきたので俺はとても不憫に思って
肩を叩いて慰めてやると、パッと顔を上げて
心底安心した顔で飛びついてきた。
「不死川先生みたいなのが
大人って言うんだと思いますっっっ!!」
「(……やべェ、めっちゃいい匂いする。)」
格好から予想するに風呂上がりなんだろう
ほんのり香ってきたいい香りに
少し宇髄の離したくない気持ちも分かったが
とりあえず何とか邪念をしまい込んで
を引き剥がした。
「何でアイツあんなになってんだァ?
……てか何でココに来たんだよ……。」
「私の家に既にベロンベロン状態で来たので
そこまでの経緯は全く分からないんですが
その……玄弥にヤキモチを妬いたらしくて。
せ、制服デートしたいみたいなんです……。」
「……え、あー。そうかァ。あの日のは
放課後デートになるのか?くだらねェ…。」
まさかの原因は”玄弥”だった。
まあ確かに”放課後の制服デート”は
絶対に出来ない関係だろうが……。
本当にめんどくさい男だと俺は思う。