第9章 派手男と雌狸の過去がヤバイ件について
「……どうしたら泣き止んでくれんだ?
俺はの笑った顔が見たいんだよ。」
彼は貴方と逆で毎回泣けというから
私はソレが嫌でこんなに上手く
笑えるようになってしまった。
今は笑えと言われるから
こんなに泣いてるのかもしれない。
「ごめんな。離してやれなくて、本当にごめん。」
「大丈夫……今日ね、昔の話いっぱいしたから
ちょっとだけ…。お願い今日は…もう駄目。」
「けどごめん、離してやれねぇんだ。」
酷く優しく抱きしめる癖に
私の気持ちは置き去りで解放はしてくれない。
私と天元はきっと真っ暗な夜に出会ったから
太陽の下は似合わないんだと時々そんな事を思う。