第9章 派手男と雌狸の過去がヤバイ件について

「なあ、俺はが本当に好きだ。」









この台詞を聞くと
馬鹿みたいに前向きで挫けない私でも
もう嫌だって逃げ出したくなる。










「………天元…今はもう辞めて……。お願い。」








泣いて縋っても多分答えは変わらない。










「駄目だ……絶対逃がさねぇ。」










重なるの、違うって分かってても。










「………俺は、アイツとは違う。
なあ、俺に抱かれんのそんなに辛いか？」









そんな事は知ってるし
天元に触れられるのが嫌だと思った事は無い。









「……けどごめんな、逃がしたくねぇんだ。」










だけどその酷く私に執着する気持ちが、
貴方のお父さんにそっくりなの。