第9章 派手男と雌狸の過去がヤバイ件について
「卒業してすぐ捕まったんです。
……その……天元のお家の人に。」
「ヤクザの回しなら…逃げれねェわな。」
「いや、逃げれたと思います。
けど、私の根性と認識が甘かったんですよ。」
「……そう言う問題じゃねェだろォ。」
「不死川、はこういう人間だ。
………本気でそう思ってるんだよ。」
度々施設を訪れて”品定め”をしていた
組の連中は数人の男子と数人の女子を
中学卒業と同時に引き抜いて、仕事をあたえた。
もその1人で
働き口を紹介すると言われ連れていかれたのは
”本物の未成年”を取り扱う夜の店。
呑みから始まり下のお世話までセットの
輩が取り締まる完璧な違法店だった。
幼い頃から性的な虐待と洗脳を繰り返されていた
は性的事に対して受け入れるのが
当たり前になっていて逆らう事すら思いつかず
そこから逃げもせす、ひたすら従っていたらしい。
「あん時まだ俺は組を完璧に抜けて無くて
この学校ってか学園長の好意で守られてる
微妙立ち位置だったから、そんな店やってる事も
正直知らなかったんだ。…てか予想はついても
俺には何の力も無いから変えられなかった。」
「(まあ、そりゃなんも出来ねェはなァ……。)」
一方宇髄の方は組を何とか抜けたいと
自分の家から逃げながら彷徨うのだが、
どこに行っても雇って貰うことができずに
途方に暮れていた所、紆余曲折色々あって
学園長に拾われて”ここで教師としてなら”と
学園長の保護下の元、教員資格を取り始めた
そんな微妙な時期に2人は出会ったらしい。