第8章 俺は色々と悩ましい件について。
「ねぇ玄弥……一緒にサボらない?
私ね、実は人生初のサボりなの。
青春っぽくさ、屋上でも行こうよ!!」
私は何だかんだ良い子なので
サボった事は1回も無いけれど
”不死川先生の進路指導”のお陰で
もう既に授業は半分終わりの時間だし
実はちょっと憧れていた屋上でサボる。
を青春っぽくやってみたいな何て思う。
「……あ、あぁ。俺も戻りたくねぇし。」
「冨岡先生だもんね。」
「うん、後で怒られた方が良い。
皆の前でやられるより数倍マシだよ。」
「一緒に謝りに行こう?」
「……あぁ、…そうだな。」
話せなかった分、今日はいっぱい話したいな。
そんな想いが届いたのか
私の唯一の友達はなんにも理由は聞かずに
いつも通りそばにいて
これまたいつも通り、ちょいちょい照れながら
沢山屋上で話しをしてくれた。
1番面白かったのは
屋上についた瞬間に真っ赤な顔で
”怖がってる時に俺、怖い顔でごめんっ!!”
と意味不明な謝罪をされた事かな。
初めて見た玄弥の男らしい顔が忘れられなくて
ちょっとドキドキしてたくらいなのに
本当に玄弥は優しいな、なんて思って
もう不死川先生に何を言われても
友達辞めないんだ。何て少し調子に乗った。