第8章 俺は色々と悩ましい件について。
「…………悪ィ、普通に見逃してた。」
それは余りにも酷い話だ。
それに気が付いていても同じ事をしただろうが
この嫌味はきっと言わなかっただろう。
俺は玄弥の事ばかりで、何時も飄々としていて
あんな事を言った日ですら笑っていたを
俺は”怪物見たいな女”だと思って
1人の人間で18歳の少女だと言うことを
本当にスッカリ忘れていた。
こればっかりは偏見を抜きにして
先程の余りにも人として酷い嫌味も込みで
謝らなければならない。
どう考えても”取り上げた俺”が言うのは
余りにも理不尽だっただろう。
「し。不死川先生……普通に謝るんですね。
多分私に嫌な顔させたかったんですよね?
と、どうしました??何かあったんですか?」
私は思わず驚きすぎて本音がまろびでた。
皆から見たら私と不死川先生は
ちょっと仲良くなった。なんて思われて
居るのかも知れないけどソレは全然違う。
この先生は毎度毎度、私を探って
自分がした事の”言い訳”を見つけようとしてる。
私は面の皮が厚いからソレをヘラヘラと
交わしてちゃんと良い子にしていたが
余りにも腹が立って白いズボンの時に
こっそり赤い花を差し込んで”染みでも作れや”
とやり返す位には本気で腹が立っていた。
いくら玄弥の為と知っていても
本当に不器用で優しい人だと理解していても
余りにも自己中心的だったから
流石に勘弁してくれなんて思っていた。
だからさっき自分で取り上げた
”私の大切な友達”について軽く言われて
流石に面の皮が剥がれてしまったんだ。