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君ありて幸福【鬼滅の刃/現パロ】

第8章 俺は色々と悩ましい件について。








「ここに入る前のこと知ってるのに
流石にソレは…酷いですよ。」







膝をきゅっ。と抱え込んで
眉間に皺を寄せ不快感を顕にする姿は
確かに”俺が望んでいた姿”なのだが
今言った俺の嫌味は明らかに失態だと
俺は欠片も気分が良くなれなかった。










「(コイツ、友達を作らねェんじゃなくて
友達なんて欲しくても簡単に作れねェんだ…。)」










あの日あんなに散々俺から
偏見の目を向けられたのに
飄々と微笑んで居たコイツを
”怪物みたいな女”だと思っていた俺は
まだ18歳の少女だという事実を
すっかり忘れ去っていたんだと思う。


もし何も考えずに友達を作ったら
その友達が年齢に気がついた場合
”完璧人間の過去”なんて
めちゃくちゃ気になるだろうし
確実に探るのは俺も実体験でよく分かってる。


結果ソレを知って言いふらしでもされたら
流石に面の分厚いでもキツいだろう。


けど普通の少女は友達が欲しかったから
わざわざ玄弥を選んで仲良くしてた
もしかしたらそうなのかもしれない。












「”だから”玄弥とだけ仲良くしてたのに…。」










やっぱり、そういう事らしい。



玄弥は確かに友達も少ないし
その手の事を言いふらす相手もいなかった。

玄弥に友達は少なくとも居るみたいだが
他の生徒に比べたらその可能性は格段に低い。



そもそも、そんな俗っぽい気質でもねェ。



もしが本当は友達が欲しくて
色々考えたら結果、玄弥だけは大丈夫だと
信頼してやっと作った
”たった1人の友達”だったとしたら


俺はそれを”偏見の目”と言う理由で


しかもは友達なんて1人居なくなっても
作りたきゃ作れるだろ。何て思って
理不尽に取り上げた事になるんだろう。





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