第2章 ジビエのスパイシー政宗風ソーセージ 森の薫りを添えて
抵抗する間もなく両足の間を ずん と貫かれた私は一瞬にして戦意喪失だった。
だって、政宗の”ナニ”がいつもより…
「…おっきぃ…」
「おまっ…反則だろ、それ…」
小さく舌打ちした後、政宗は私の肩越しに木の幹へ額をゴンッとぶつけ、はあっと大きなため息を吐く。
「少しからかってやるだけのつもりだったのに……───気が変わった…容赦しねぇ…」
「…っんあっ!」
深く突き上げられた衝撃で弓形に反る背中を搔き抱かれ、密着した身体を揺さぶられる。
「…ぅんっ…ぁっ…だっ…め…っ声、でちゃう…」
「…ッ…煽るな、〇〇っ…」
「…んっ、ぁっ…あ、おって、ないっ…」
「……くそっ……俺の肩、噛んどけっ……」
「…うっ…ぁっ…でも…っ」
「血が滲んだって構わない…っ」
なんて…
口では優しげなことを言いながら、私を突き上げるそれは全然優しくなくて…
喉の奥から込み上げてくるこの衝動を抑えるには血が滲むどろか食いちぎってしまいそうで、苦し紛れにしがみついて手繰り寄せた政宗の着物をぐっと噛んだ。
「…っ…っ…っ…」
けれど声を殺した代わりに下から漏れ出す淫音がやけに耳に響いて、今度は私のほうが煽られる羽目になる。
それでも快楽に呑まれてしまわないよう必死に意識を保とうとするけれど、いつもと様子の違う”政宗”に徐々に狂わされていく。
耳許では飢えた獣がようやく捕らえた獲物を夢中で貪るような荒々しい呼吸…
そこから漂ってくる政宗のオスの気配に、私のメスの部分が感じて本能が離すまいと締めつける。
「…クッ……っはぁッ……」
堪えきれなかったかのように吐き出された政宗の喘ぎ声に、頭を殴られたような感覚がしてくらりと眩暈がした。
そして、私の中のそれが粉々に砕け散った。