第2章 ジビエのスパイシー政宗風ソーセージ 森の薫りを添えて
「っ…!!」
私は喉まで出掛かった悲鳴を咄嗟に飲み込んだ。
ついに腰までたくし上げられた裾から、丸見えになった双丘を政宗の両手が むにっ と鷲掴みにした。
「まっ、政宗っ!!いい加減にしないと怒るよっ!!」
「嫌じゃないくせに」
耳許でからかうように囁く声に背筋がぞわりとするのを感じながら、当然私は抵抗を試みるけれど、さっきから両手は政宗と自分の間に挟まったまま。
力を入れて押してみたところで何の役にも立たない。
無防備な背後から私が抵抗できないのをいいことに悠長に忍び込んでくる指に、もう成す術はなかった。
「やぁっ…」
後ろの割れ目から辿ってきた指が くちゅくちゅ と音を鳴らしながら、耳朶を戯(じゃ)れるように甘噛みされ、背骨がふにゃふにゃになったみたいに力が抜けていく。
そこへ突き立てられた指にナカを掻き混ぜられ一気に快楽の淵へと追い込まれた私は、小鳥のさえずりに掻き消されるほど小さな声を上げた。
──政宗の胸に額を押し付けたまま顔を上げられないでいると、頭上でくつくつと喉が鳴るのが聞こえてくる。
「ほんと、可愛いな……」
「政宗のバカ!変態っ!」
「何とでも言えよ」
照れ隠しに吐いた悪態すら政宗は愉しそうに笑って、おそらく赤くなっている私の耳朶に ちゅっ とひとつ口づけを落としながらそれを促した。
「ほら、掴まれ」
きっと耳より赤くなっているであろう顔を見られたくないのもあって、私はその言葉の意味を深く考えることもなく言われるがまま腕を回したことをすぐに後悔することになる。
ふと片足が浮いてバランスを崩してフラつくと、すぐ後ろにあった大きな木の幹にとんと背中がぶつかる。
反射的に見上げた先で、政宗が片頬で笑う。
「…っ」
危なげな微笑にドキンと心臓が跳ねるのと同時に、片方を抱え上げられた状態の両足の間に”ナニ”かが触れた。
「──え、あ、ちょ…だっ、あぁっ…」