第2章 君といたい
炭治郎くん起きているかな....
下弦の鬼と戦って重症で気を失ってるって聞いたけど....
重症って言葉を聞いたとき、私はすごく心配した。
今もすごく心配。
起きているかな、と思いながら部屋に入った。
部屋に入ると、カナヲさんが部屋に居た。
炭治郎くん、起きていて良かった。
入ろうとしても何故か私の足は動かなくて、部屋の中には入れなかった。
カナヲさんは炭治郎くんといると、表情が豊かになる。
話している時とか、何か思いを寄せているっていう顔をしている。
──考えすぎかな....
でも、考えてみると炭治郎くんと出会ってカナヲさんは変わった。
考えれば考えるほど、胸の奥がキュッーと締め付けられるみたい。
早く話しかけないと。
仲良くしている2人を見たくない。
そう思っても、なかなか上手く声が出ない。
動かないでいると、私に炭治郎くんが気づいた。
「あ、、そんな所に居ないでこっちに来ないか?」
『えっ、あ、う、うん....』
私に気付いてくれて良かった。
『蟲柱さまから、薬を頼まれて....』
頼まれた薬を炭治郎くんに渡した。
「持ってきてくれたのか、ありがとう」
お礼を言われて嬉しくなった。
それから2人はまた話をした。
私はその会話の中に入れない。
また、悪い癖が出た。
2人の会話を聞いていると、カナヲさんはもう任務に行くと言って、部屋を出た。
気まずい状況が終わって良かった。
けど、それはそれで炭治郎くんと2人きりはドキドキする。