第1章 iw×fk
その後、佐久間がなんとかギリギリに来てレッスンは始まった。
今日は新曲の振り合わせ。
D.D.よりは動かないし、何より初日だから覚えるだけで通したりはしない。
なんとかなるかなと思い、頑張って踊った。
1時間踊ってようやく休憩の時間になり…
また気づかれないように隅に座っていようとすると…
向「ふっかさーん!さっきのサビ前のステップ教えて下さいよー」
ずっと休憩になってから1人で同じ所で苦戦していた康二がそう言ってきた。
さすがに断るのも可哀想だし、心配されると困るから…
「あぁあそこね。いいよー!あそこは…」
と言いながら重い体を起こし立ち上がろうとすると……
岩「ふっかはそこで休んでろ?俺が教えとくから。」
と言いながら俺の前に腕を出してきた照がそこにいた。
「照…?俺はだいじょ……」
岩「俺にバレてないとでも思ってる?いいから休んでろ。」
「っ……///分かった…」
照に耳元で囁かれ、また顔が赤くなった俺は大人しく座って見てることにした。
向「ん?てるにぃが教えてくれるんスか?」
岩「おう!で、サビ前だったな…あそこは…」
なんなの本当に……
俺の事ただのシンメだからそんなに心配するんでしょ?
もっとほっといてくれれば、俺だって諦めつくのに…
ずるいよ……