第7章 満開
柱間「しかし今だに信じられんぞ…
戦場で有名なあの“桃色の優男”がまさか雪華ちゃんだとはな」
雪華「あはは…」
敵一族には、そのような名で通っていたと思うと悪くは思わないが、優男と言われるとどうも複雑な気持ちになる…
周囲の男と自分が男装していた時とで、やはり見た目には差があったようだ。本当、バレなくてよかった…。
雪華「というか、ちゃん付けはよしてください。
慣れていないのでどこか照れくさいです」
まぁ当たり前のことで家では呼び捨て。
ヒカクさんもだったが、マダラ様もイズナ様も雪華と呼び捨てだ。
ちゃんづけなんて本当に柱間さんくらい。
柱間「そうかそうか!雪華ちゃんは初心(うぶ)くてかわいいの!」
雪華「可愛いなんて、恐れ多いです!
可愛いという言葉は、もっと女性らしい方にお使いなさってください」
柱間「ん?何を言う。
マダラも認める可愛い女の子ぞ、雪華ちゃんは」
雪華「マダラ様が?」
マダラ様から可愛いだなんて言われたことは、ほぼないから不思議に思い聞き返してしまった。
柱間「良く自慢しておるぞ!のおマダラ!」
と、頬が赤いニヤニヤ顔でマダラ様の方を見る。
マダラ「黙れ柱間ぁ!少し飲み過ぎだ…」
少し慌てた様子で、マダラ様が柱間さんの首に腕を回し豪快に笑いながらしゃべる柱間さんを止める。
そこで私はふと思った。
雪華「やはり…」
マダラ「ん?」
お酒で頬を少し赤く染めたマダラ様が、いまだ柱間さんを腕に閉じ込めたままこちらを向く。