第6章 慈しみ
そして、柱間、マダラ様の二人が戦いながら何か言葉を交わしていると、一度互いに両陣営に戻った。
そして、長同士最後の戦いをすると言った。
それも一対一で。
雪華「マダラ様‥‥」
マダラ「手は出すな。
男の一騎打ちに水を差すことはお前でも許さん」
雪華「しかし…」
マダラ「お前が女だからではない。
これは…俺の決着なんだ」
雪華「‥‥」
わかっている、マダラ様が私を女だからと言って差別するようなことはない。
それに、その言葉の意味も重さも。
マダラ「それともお前は俺が負けると思っているのか?」
雪華「! そんなこと、!」
マダラ「なら見ていろ。」
私の頭にポン、と手をのせて優しく微笑むマダラ様。
雪華「はい!」
久方ぶりに見たマダラ様の笑顔にどこか不安と安心が募った。
柱間の方へ向き直り顔つきが変わった。
目は万華鏡写輪眼となって柱間の方を睨みつけている。
雪華「(どうかご無事で‥‥!)」
私は歩き出したマダラ様の背を見つめた。