第5章 開花
目の瞳力にいっそうに力が募る。
この目は私を守ってくれる、導いてくれる、祈ってくれる。
だから私は守る、何があっても。
これまでの自分と決別して、自分の足で歩いて、怯えず、涙ばかり流す女でいたくない。
もう子供ではいられないんだ。
雪華「もう、泣きじゃくるだけは嫌なんです」
マダラ「…変わったな」
雪華「え?」
マダラ「なんでもない。
終わったか、ならば行くぞ。
決着をつけに行く」
雪華「はい!」
もし、戦のない世の中になったら、ヒカクさんが生きていたら。
その“もし”は理想かもしれない。
けど、実現しようと思えばできることだってあるのか知れない。
それなら私は挑戦しないで諦める自分にはもうなりたくない。
女だから、弱いから、そんな簡単な理由で大切な人を失うのは絶対に嫌だ。
女と言う理由ですべてを否定したくない。
それから幾度となく互いに術を繰り出し、体術を交え、互角ともいえる死闘が繰り広げられる。
柱間を扉間が支え、マダラを雪華が支えた。
相手の木遁に水遁が加われば、こちらの防御に桃色の須佐能乎と黒炎の天照で上回る攻撃を与える。
一度互いに休憩を挟み、すぐに戦闘は再開した。