第3章 芽吹き
その日、体の痛みはすっかりなんともなかった。
けれど、心がこれまで以上に痛くなったのは初めてだった。
翌日、万華鏡写輪眼開眼についてうちは一族頭領宅に呼び出された。
そのため付き添いにと長男が共に来ることになった。
いつもなら隣を歩くことすらおぞましく辛い事であるのに、そんなことも気にならないくらい私の気持ちはふさぎ込んでいた。
うちは一族頭領 うちは タジマ
タジマ「万華鏡写輪眼になったばかりで悪いですが、さっそくヒカクの目を移植します。
いいですね」
雪華「っ、…はい」
タジマ「あなたの目はまだ光を失っていません。ですから、その目は私の息子に使わせてもらいます。」
大切な話でろうが、耳に入っても頭の中では理解なんてできなくて。
耳からすり抜けていく。
雪華「…はい」
タジマ「ではマダラ」
タジマ様が目でマダラ様を指したのを追えば、柱に寄りかかりながら腕を組み私をジッと見ていた。
マダラ「来い」
雪華「はい…」