第1章 美術教師 宇髄天元
「あら〜?沙織さんじゃないですかぁ?」
信号を待っていると後ろから柔らかい声で話しかけられた。
振り返ると少し紫色がかった髪をいつも蝶のアクセがついているクリップでとめている美人がいた。
「しのぶ先輩!」
相変わらず美人だな〜…肌も綺麗だし、まつ毛も長い。
「しのぶ先輩が珍しいですね、いつもすぐ帰ってるのに」
「少しお買い物をしてたんですよ〜、もうそろそろ妹の誕生日なのでプレゼントの下見をしてたんです」
「あぁ、カナヲちゃんですか!」
はい、とふんわり笑うしのぶ先輩。
本当に綺麗…
「沙織さんは残られてたんですね」
「は、はい!」