第3章 竈門炭治郎
「禰豆子に店のことを伝えてきたんだ…って、沙織…それは…」
「あ」
ー集中しすぎて炭治郎が上がってくる音に気づかなかった!!
炭治郎はドアノブをひねって半身を部屋につっこんだ状態で制止して、顔を赤くしてる。
一方で私は持ってたエロ本を手から落とした。
パラパラパラパラっと何ページかめくれて、女の人がM字開脚してるページを開けてしまった。
「あっ、あの…えと…あ、あはは…」
どんどん空気が重くなっていく。
炭治郎もさっきまでは顔を赤くしてる口をつぐんでいたが、とうとう顔を伏せてしまった。
ーそうだよねそうだよねそうだよね!嫌だよね!彼女がこんなの読んでたら!
私は慌てて立ち上がって、炭治郎の背中をぽんぽんと慰めるように叩いた。