第19章 数学教師 不死川実弥②
ー誰も見ないで…!
実弥は指を入れたまま、ぴたりと動きを止めて、私は周りを伺う。
そして、降りる人と入れ替わって乗ってくる人がゾロゾロと乗り込んでくる。
私たちの横に立った男の人は前を向いてスマホをいじりはじめた。
ーこの人が横を向いたら私は死ぬ…!
『出発します』
アナウンスとともに電車は動き出す。
軽く左右に揺られて電車が速度を出し始めた。
「さっき、人が乗り降りしてるとき、お前…ここすげぇ締まったぞォ…興奮してんだなァ」
実弥は私のナカの弱い所をとんとんと指でつついてきた。
頭に直接快感が流れ込んできたかのようになって、私は腰が抜けそうになった。
ーだめ…イッちゃう…!
「んっ…ふぅ…く…!」