第18章 宇髄天元➕煉獄杏寿郎 ②
「綾川!昨日はびっくりしたぞ」
朝、私は煉獄先生のところへ進路調査票を渡しに行っていた。
「あはは…すいません、急用思い出しちゃって…」
「しかし!期日を遅れてしまっているからな、次からは気を付けるように!」
「はい」
会話がぷつりと途切れた。
いつもならここで帰るところなのだが、今日はそういう訳にはいかなかった。
「むう?帰らないのか、綾川」
煉獄先生は不思議そうに私を覗き込む。
私はそんな煉獄先生をじっと見つめ返したが、今から自分が言うことを考えて逸らした。
「あの…その、煉獄先生と宇髄先生にお願いしたいことがあって」
「俺と宇髄か?」
「はい、あの…また、進路相談してくれませんか」
「また?君とは進路相談をしたことがないだろう」