第18章 宇髄天元➕煉獄杏寿郎 ②
「俺らはいつでもいいからよ」
耳に飛び込んできた言葉を聞いて、視界がぐらりと揺れた。
ーえ、まさか本当に…?
「はい、あの…本当によくして頂いて…楽になりました」
山崎さんは少し涙目で頬を赤くしてるし、私の中の疑念はどんどん確信へと変わっていく。
「うむ!!君がそんな風に感じていたとは驚きだった!また役に立たせてくれ!」
そんな風に感じる…役に立たせてくれ…
やっぱり会話を聞く限りそうとしか思えない。
あの二人、私以外ともしてたんだ…
カバンの持ち手を握る手に力がはいる。
図書館の入口で立ちすくんでいると、煉獄先生と目が合った。
「よもや!!綾川ではないか!君、進路調査票を…って、綾川?!」
煉獄先生に話しかけられた瞬間、私は走り出した。
別に私は2人の恋人なんかじゃない。
でも、なんか嫌なのだ。