第18章 宇髄天元➕煉獄杏寿郎 ②
「わーありがとうございまーす、嬉しいなー」
私は興味無さそうにそれだけ言って踵を返し、宇髄先生に背を向けて教室へと戻っていった。
後ろでは何やら騒ぐ声が聞こえるが無視しても大丈夫だろう。
ー進路とか決まんない…
学校での休憩時間もずっと進路について考えていたが、進路調査票の空欄は埋まりそうになかった。
「決まったのか?進路は」
机に突っ伏して唸り声をあげていたら、炭治郎が目の前に座り、顔を覗き込んできた。
「いや…まだ決まんなくて…」
私は起き上がり、炭治郎に真っ白の調査票を見せる。
カラン、と炭治郎の耳飾りの音がした。
「難しいよな、進路…あ、図書館にそういう大学とか書いてある本あったんじゃないか?」