第15章 体育教師 冨岡義勇 錆兎
昼休みのチャイムが鳴り終わると同時に私は反省文を書き終えた。
「じゃあ出してくるね、先戻ってて」
「ん〜待っとく」
梅は教室に、私は職員室に歩き出した。
職員室に着き、扉を開ける。
「あ、いたいた」
反省文は直接渡さなければならないのだ。
2人の元に歩み寄り、渡そうとすると、会話が耳に飛び込んできた。
「あぁ…綾川を…」
「そうでもしないとな…」
ー私の話?
気難しそうな顔で2人は何やら私の話をしているようだった。
いつ話しかけていいのかも分からないまま、私は2人の近くで棒立ちになっていると錆兎先生が私の方を振り返った。
「反省文だな」
「はい」
「ここに置いておけ、次からはするなよ」
私は錆兎先生のデスクに反省文を置いて梅の待つ教室へと行こうとしたら、冨岡先生に手首を掴まれた。
「放課後、罰として体育館倉庫の清掃をしろ」