第1章 美術教師 宇髄天元
その瞬間、宇髄先生が口端をあげてニヤリと笑った。
「…言ったな?」
あ、あれ?なんか、やばい雰囲気に…なってない?
宇髄先生の目の奥に宿ってはいけないなにかが宿っている。
「じゃあ、共犯者になってもらおうじゃねぇか」
「え?」
共犯者?
宇髄先生の腕が腰にのびて、がっちり抱きしめられる。
完全に逃げ場を失った。
「んっ!?」
次の瞬間、唇が重なった。
私は先生の胸板に手をついて必死に離れようとしたが、先生はビクともしない。
一旦口が離れると先生は色気を孕んだ瞳で私を見下ろしてきて、背筋がゾクゾクっとした。
「口開けろ」
先生があー、と口を開けてみせる。
私はなんだ?と思い、つられて口を開ける。