第7章 数学教師 不死川実弥
ーかっ…かわいい!!
休日に自分で作るほどおはぎが好きなコワモテ数学教師とかギャップの詰め放題すぎて、私は胸の奥がキューッと愛しさで締め付けられた。
「全然悪くないです!むしろ1個ください!」
「不味いに決まってんだろォ、ダメだ」
「不味くない!」
「不味い!」
「不味くない!」
「不味い!」
「じゃあもうこうします!」
私は不死川先生が作ったと思わしきあんこの入ったボールを胸元に抱えた。
「これと引き換えにおはぎを渡してください!」
「チッ…てめェ…」
不死川先生がじりじりと距離を詰めて来る。
私も後ろに後退りをしていくと、足元にあるコードを思いっきり踏んづけてバランスを崩してしまった。